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天祖神社のお参りの記録(6回目)
東京都早稲田(メトロ)駅

投稿日:2025年08月17日(日) 00時50分57秒
参拝:2025年7月吉日
天祖神社は、東京都新宿区早稲田鶴巻町に鎮座する、地域に根差した由緒ある神社です。東京メトロ東西線・早稲田駅から徒歩3分ほどとアクセスも良く、駅からは早稲田通りを進み、途中で直角に曲がると、住宅街の一角にねずみ色の鳥居が現れます。新宿区内には同名の天祖神社がいくつもあり、そのため所在地の「鶴巻町」を冠して「鶴巻町天祖神社」と呼ばれることもあります。

周囲は落ち着いた住宅街で、車の往来も早稲田通りと較べれば極端に少なく、静かな環境が広がっています。鳥居の先には整然とした境内があり、左手に手水舎、正面に神明造の本殿、右手に社務所というシンプルで分かりやすい配置です。境内は広くはないものの、手入れが行き届き、参拝者を温かく迎えてくれる雰囲気があります。

私がこれまでに参拝した際には、賽銭箱の上にお札が常に用意されており、初穂料五百円を納めれば自分で授与を受けられるようになっていました。ある時、お札をお返しに訪れたのですが、どこに返納すればよいのか分からず、あるときはそのまま持ち帰ったり、またあるときは社務所脇にあったポストのような口に納めたことがあります。前回参拝時の返納方法に礼を逸した側面があったならば、ただただ申し訳なかったと思います。今回訪れた際には、専用の返納受納箱が設置されており、返納の手順がより分かりやすくなっていました。こうした細やかな配慮からも、地域の人々が安心して参拝できるようにという神社側の思いが感じられます。

設置されている由緒書に目を通すと、創建の経緯や歴史が簡潔にまとめられています。特に印象的だったのは、昭和20年5月の戦災によって社殿などがことごとく焼失したという記録です。当時は、名工・左甚五郎作と伝わる雌雄一対の鶏の彫刻があったそうですが、それらも戦火によって灰と化してしまったとのこと。戦後、昭和41年以降に時間をかけて境内が復興され、現在の姿に至っています。今、私たちが目にしている本殿や境内は、地域の人々の力によって少しずつ形づくられた復興の証なのです。

静かな住宅街に佇むこの神社は、派手さこそありませんが、参拝すると心が穏やかになり、地域の歴史と人々の思いに触れることができます。賑やかな早稲田通りからほんの少し入っただけで、これほど落ち着いた空気が流れているのは不思議な感覚です。短時間で訪れることもできますが、境内でしばし足を止め、往時の情景や復興の歩みを想像しながら静かに手を合わせるのも、こちらの神社ならではの魅力でしょう。
天祖神社(東京都)
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天祖神社(東京都)
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すてき

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