北野神社のお参りの記録(1回目)
東京都神楽坂駅

天神町北野神社は、東京都新宿区天神町に鎮座する由緒ある神社で、この地域の町名の由来にもなっています。最寄り駅は東京メトロ東西線の神楽坂駅で、徒歩約8分の距離。通称「江戸川橋通り」に面して鳥居が立っており、道路沿いからも存在感を感じることができます。鳥居をくぐり、ビルに挟まれた細い参道を進むと、やがて社殿が姿を現します。都会の雑踏から少し離れた空間に、ほっと落ち着く静けさが広がっているのが印象的です。

御祭神は 菅原道真公。学問の神、書道の神としても知られる道真公を祀っており、筆塚も境内に設けられています。低学年の頃に通った書道教室「若宮神社」を思い出すきっかけにもなり、筆塚に触れると、改めて学びの尊さや集中する時間の大切さを実感させられます。境内全体から受ける印象は、清潔で整然としており、建物や設備が比較的新しいことです。長年の風雨や時代の変化による色あせた神社のイメージとは対照的で、改修されたばかりの美しい社殿や社務所は、訪れる人の目にも新鮮に映ります。

社殿は入母屋造で、ビルに隣接する形で建てられており、社務所も社殿のすぐ隣に位置しています。日中に参拝した際には人影はなく、静けさが境内を包んでいましたが、これはむしろ落ち着いた雰囲気の中で神様と向き合うことができる貴重な時間とも言えます。神輿庫も新しく、神事の準備や管理が丁寧に行われていることがうかがえます。

植栽も手入れが行き届き、剪定された木々が清々しい空気感を演出しています。境内には数基の灯籠が並び、昼間は穏やかな装飾として存在感を示しますが、日が落ちれば柔らかな光で境内を照らし、夜の静けさの中で幻想的な景色を楽しむことができそうです。参拝者の視線を引く細やかな装飾や配置は、都会の中にありながらも神聖な空間を感じさせます。

境内社として 豊玉稲荷神社 も祀られています。豊玉という名称から、練馬区の豊玉地域を連想させますが、直接的な関連性については詳細な知識を持ち合わせておりません。いずれにせよ、北野神社は主要な祭神である道真公の信仰に加え、地域の人々の生活や歴史とも結びつく神社として、身近な存在になっています。

都会の喧騒の中にひっそりと佇む北野神社は、新旧が調和した清らかな空間であり、歴史の重みと現代的な整備の両方を感じることができます。参拝者は、学問や書道の神様としての道真公に思いを馳せながら、静かに祈りを捧げることができるでしょう。また、日常の忙しさを忘れ、落ち着いた時間を過ごせる場所としても訪れる価値のある神社です。

なお、御朱印は、同じ新宿区赤城元町に鎮座する 赤城神社 にて拝受できるとのことです。