上染屋八幡神社のお参りの記録(1回目)
東京都多磨霊園駅

上染屋八幡神社は、東京都府中市白糸台に鎮座する八幡さま。
アクセスは、京王線・多摩霊園駅または西武多摩川線・白糸台駅から、いずれも徒歩約10分と便利です。

神社は甲州街道に面しており、まず目に飛び込んでくるのは、白を基調とした鳥居と、その左手に建つ社号碑。いずれも比較的新しいようで、清潔感のあるすっきりとした印象を受けました。

鳥居をくぐり、拝殿へと参道を進みます。もしこの道が玉砂利で、周囲を木々に囲まれていたならば、より一層、神域らしい静謐な雰囲気が感じられたかもしれません。実際には、参道の左手には消防署が隣接し、足元はコンクリート舗装。街中の神社らしい開けた空間で、どこか世俗的な空気感が漂っていました。甲州街道沿いという立地もあって、今にも車が境内に進入してきそうな錯覚さえ覚えました。とはいえ、そうした印象には、参拝当日に十分な時間が取れず、やや急ぎ足で訪れたという状況も影響していたのかもしれません。

拝殿へと近づくにつれ、景色が変化していきます。気づけば、まるで精霊が宿るかのような静寂に包まれ、森の中にいるような感覚に。不規則に配置された樹木や、自然の造形をを生かした境内の構造は、人工的でありながらも自然との調和が取れており、神聖さを感じさせてくれました。

また、境内には稲荷神社も併設されており、八幡さまと稲荷さまが共に祀られています。この併座の形からも、地域に根付いた信仰の多様性がうかがえます。

前述の通り今回は時間の制約もあって、長居することは叶いませんでしたが、次に訪れる際には、ぜひゆっくりと境内を巡り、その静かな魅力をじっくり味わいたい——そう思わせてくれる神社でした。

追記
本文で言及した消防署は参拝後に移転しています