落合中沢神明社のお参りの記録(1回目)
東京都京王多摩センター駅

東京都多摩市中沢に鎮座する落合中沢神明社。最寄り駅は京王線および小田急線の多摩センター駅で、そこから徒歩12分ほど。多摩ニュータウン通りという交通量の多い幹線道路に面しており、車の走行音が絶え間なく響く場所にあります。それでも鳥居をくぐると、外の喧騒が少し遠のき、境内にだけ静けさが宿っているような不思議な感覚に包まれます。

境内は決して広くはなく、むしろこぢんまりとした印象ですが、その中に据えられた社殿は非常に立派で、全体の1割ほどを占めるほどの存在感があります。木の質感が新しく、屋根の銅板もまだ青みを帯びており、経年劣化とは無縁の清々しさを感じます。おそらく近年になって改修または再建されたのでしょう。

参拝したのは夕刻、陽が落ち始め、あたりが薄暮に包まれるころでした。虫の声が盛んに響き、境内の木々が風にわずかに揺れる。その音に耳を澄ませながら手を合わせると、昼間の喧騒から切り離された静謐な時間が流れているように感じられました。

境内には由緒書の類は見当たらず、創建年代や御祭神についての記載も確認できませんでした。機会があれば調べて追記したいところです。もっとも「神明社」という社号から察するに、御祭神は天照大神である可能性が高いでしょう。現代的な街並みの中にありながらも、確かにこの地を守り続けてきた神の存在を感じさせる小さな社でした。