浩妙寺のお参りの記録(1回目)
東京都東大前駅

浩妙寺（こうみょうじ）は、東京都文京区向丘に位置する日蓮宗の寺院で、山号を「覺性山」といいます。この寺院は、歴史ある寺社として地域に根差し、多くの歴史的遺産と共にその名を留めています。

● 創建の経緯と背景
浩妙寺は1628年（寛永5年）、太田家の邸内にある持仏堂を起源として創建されました。開山は伊豆の玉澤妙法華寺第18世の覚音院日遵（寛永16年、1639年没）、開基は太田備中守資宗の姉である浩妙院（1679年没）です。このように、太田家と日蓮宗の深い縁によって誕生した寺院であることが特徴です。

● 寺院の構造と境内
浩妙寺の境内には、本堂のほか、七面大明神を祀る七面堂があります。本堂は、元々太田家の持仏堂として建立された建物が基となっています。また、七面堂は日蓮宗特有の信仰に基づく重要な構造物の一つです。

● 歴史的な墓所
浩妙寺は、多くの歴史的人物が眠る墓所としても知られています。例えば、暦学者の大場南湖、絵師の石塚是則、そして統計学者・杉亨二の息子である杉四郎の墓が境内にあります。また、江戸時代の旗本である亀井家や一色家の墓もあり、大相撲の年寄名跡「勝ノ浦」代々の墓も建立されています。これらの墓所は、浩妙寺が長い歴史を通じて多くの著名人と関わりを持ってきたことを示しています。

● 歴史書に見る浩妙寺
「本郷區史」や「東京名所図会」などの歴史書には、浩妙寺の詳細な縁起が記されています。これらによると、浩妙寺は伊豆国玉澤妙法華寺の末寺であり、開基の太田家の背景や開山日遵の事績についても詳しく述べられています。特に、太田道灌の石碑が寺内にあったとされる記述もあり、寺院と太田家の結びつきが強調されています。