願行寺のお参りの記録(1回目)
東京都東大前駅

願行寺は文禄年間（1593年 - 1596年）、浄土宗の僧・諦誉東胤によって創建されました。当初は現在の中央区日本橋室町付近に位置していましたが、慶長12年（1607年）に馬喰町へ移転し、天和3年（1683年）の火災を経て現在の文京区向丘に移転しました。かつては塔頭9院を擁する大寺院として栄えていましたが、火災により明治初期までに塔頭はすべて吸収され、現在の形となっています。

● 寺院の概要
願行寺の山号は「既成山」、院号は「光明院」です。本尊は木造阿弥陀如来坐像で、平安時代後期の定朝様式による仏像です。像高34.2cmの小像で、優れた技法とやさしい表情が特徴的であり、文京区の指定文化財に指定されています。

● 著名人の墓所
願行寺の境内には、江戸時代から明治時代にかけて活躍した文化人の墓があります。代表的な人物として、書家の松山天姥、その弟子の笠原大梁、俳人で商人の細木香以、武術家の伊能一雲斎などが眠っています。

● 現地の風景
現在の願行寺には本堂、不動堂、宝篋印塔などの建造物があり、長い歴史を感じさせる趣があります。また、地域の歴史や文化を今に伝える貴重な寺院として、多くの人々に親しまれています。