津軽稲荷神社のお参りの記録(1回目)
東京都錦糸町駅

東京都墨田区に位置する津軽稲荷神社は、青森県弘前藩津軽家の下屋敷に由来を持つ神社です。その創建年代は不明ですが、幕藩体制の成立後に屋敷神として祀られたことが推測されています。

●創建の背景

津軽稲荷神社は、弘前藩津軽家の江戸中屋敷にある稲荷社として始まりました。この地には、家族の守護神として屋敷神が祀られる伝統があり、津軽藩もその例に漏れませんでした。明治時代の廃藩置県に伴い、津軽藩の関係者が去ると、旧中屋敷跡は陸軍糧秣廠となりましたが、稲荷社はそのまま残り、津軽稲荷神社として地域の信仰の対象となりました。

●地元住民との関わり

津軽稲荷神社は、地元町会の守護神としても信仰されており、町民からの信仰は非常に厚いものです。明治43年には稲荷神が払い下げられ、町会の守護神としての役割を担いました。さらに、昭和7年の町名変更に際して、錦糸一丁目町会の守護神としての地位が強化されました。

●再建と文化的意義

神社は、大正12年の関東大震災や昭和20年の戦災を経て焼失しましたが、昭和35年に拝殿と社務所が再建されました。また、江ノ島弁財天の分身である弁財天も祀られております。さらに、明治100年を記念して鳥居が昭和44年に再建されました。