霊性院のお参りの記録(1回目)
東京都錦糸町駅

東京都墨田区横川に位置する霊性院は、浄土宗の寺院であり、常在山と号します。寂誉樹白和尚によって寛永16年（1639年）に湯島の霊山寺内に創建され、霊山寺の移転に伴い当地へと移りました。

●創建と移転の歴史

霊性院は、江戸時代初期に設立されましたが、明暦の大火（1657年）によって類焼し、その後浅草へと移転しました。元禄元年（1688年）には現在地に遷り、ここで新たな歴史を刻むこととなります。移転直後の元禄2年（1689年）には、聖観音を安置した観音堂が建立され、葛西三十三所観音参りの一つに数えられるようになりました。

●信仰の対象

霊性院の本尊は阿弥陀如来・観音堂には聖観音　特にこの観音は、葛西三十三所観音の一つです。

●子育て地蔵尊の伝説

境内には、子育て厄除開運地蔵像が祀られており、この像は正徳年間（1711年頃）に井戸を掘った際に出現したと伝えられています。当時、本所深川一帯で悪疫が蔓延し、多くの命が失われましたが、この地蔵様が現れたことにより悪疫が収束したと言われています。

●震災と再建

霊性院は、関東大震災や東京大空襲といった厳しい時代を経て、堂宇を二度にわたり焼失しました。しかし、昭和31年には本堂が再建され、続いて昭和39年には庫裏が復興されました。そして平成7年には新しい庫裏が完成しました。