三谷八幡神社のお参りの記録(1回目)
東京都西小山駅

三谷八幡神社は、東京都品川区小山に鎮座する八幡神社で、祭神は誉田別命（応神天皇）。境内には稲荷社が祀られています。

● 小山八幡神社からの分社
三谷八幡神社は、近隣にある小山八幡神社から分社して創建されたと伝えられます。小山八幡神社は、長元3年（1030）に創建された由緒ある神社で、小山村の鎮守でした。

● 創建の経緯と背景
江戸時代の延宝・元禄年間（1673～1704）、小山村三谷地区の名主・石井助太夫が、信仰上の対立を背景に、小山八幡神社の八幡神像を自宅に移しました。その後、三谷地区にあった出世稲荷社の境内に遷座し、「三谷八幡」と称され、地域の氏神となりました。

● 宗教上の軋轢
「品川区の文化財」によれば、石井助太夫は日蓮宗系寺院に見られる妙見菩薩信仰を嫌って八幡社を祀ったとされます。これにより、氏子が分かれ、分社の形となりました。

● 戦災と復興
昭和20年（1945）の空襲で社殿は焼失しましたが、御神体や古文書類は難を逃れました。現在の社殿は昭和32年（1957）に再建されたものです。

● 石井助太夫の人物像
石井助太夫は剛毅な人物で、「天狗祭」の起源にも関係があると伝えられています。昭和61年には、没後350年を迎え、その功績が再評価されました。