蛇窪神社のお参りの記録(1回目)
東京都中延駅

東京都品川区に位置する蛇窪神社は、鎌倉時代の文永8年（1272年）に北条重時によって創建されました。重時は五男の時千代に地域の開発を託し、自らはこの地を去りました。その後、時千代は厳正寺を開山し、地元の家臣たちを引き連れて蛇窪に居住しました。この歴史が、現在の厳正寺の壇徒が多く居住する理由となっています。

●大旱魃と雨乞いの祈願
元亨2年（1322年）、武蔵の国が大旱魃に見舞われると、厳正寺の法密上人は雨乞いの断食祈願を行いました。その結果、祈りが通じて大雨が降り、地域の人々は危機を脱しました。この感謝の気持ちから、旧家臣たちは蛇窪に神社を勧請し、現在の蛇窪神社が設立されました。

●蛇窪神社の変遷
当社の旧社名は神明社であり、その後村社に昇格して「天祖神社」と改名されました。令和元年には地域の発展を祈念して「蛇窪神社」として通称表記が行われました。また、蛇窪神社の象徴的な存在である白蛇についての伝説もあります。白蛇は当地の清浄なシンボルとされました。

●近代の再興と神事
令和3年には御鎮座700年を記念して社殿や関連施設の改修が行われました。また、蛇窪龍神社も元宮として建立され、千年以上の歴史を持つこの神社は地域の守護神として崇められています。さらに、法密稲荷社も雨乞いの祈願を基に、伏見稲荷大社の分霊をお祀りすることで豊作を祈願しています。