現在、挑戦中のクラウドファンディングへの温かいご支援と応援のコメントを心より感謝申し上げます。
本日は、奉納刀についてのご報告をさせていただきます。
ことの始まりは令和2年のことです。
当時、コロナ禍の影響で通常通りのお祭りを開催することができず、本祭の神輿渡御も中止を余儀なくされました。しかし、こうした困難な時期だからこそ、何か別の形でお祭りを盛り上げる方法はないかと、例大祭実行委員のメンバーと話し合いを続けていました。その話し合いの中で、普段はじっくりと見ることのできない渡御に使用する祭具を展示し、多くの方々にご覧いただける機会を設けようということになりました。
その展示のために宝庫を整理し確認している最中、唐櫃の底からこの奉納刀が発見されました。
まるで神様が「ここに奉納刀がある」と導いてくださったかのような気がしました。「この刀を本来の姿に甦らせ、後世に引き継ぎなさい」という御神託だと感じました。
その後、次々にご縁が繋がっていきました。氏子である刀剣研究家の宮﨑様からご連絡をいただき、刀剣画報様からの取材のお申し出をいただきました。さらにその取材時には、刀鍛冶の名匠である河内國平様にも刀をご覧いただく機会となり、今回研ぎをお願いしている研師の関山和進様ともご縁をいただくことができました。
今年7月12日、関山様にもご参列いただき、神前にて奉納刀修復の奉告祭を無事に斎行いたしました。現在は、関山様の研磨処にて研ぎ作業の順番を待っている状況です。修復作業は、刀の研磨だけでなく、刀身の彫刻修復や白鞘の製作なども含まれており、完了までに約2年ほどかかる予定です。
修復が完了した際には、ご支援いただいた皆様にご覧いただける機会を設けたいと考えております。
元の輝かしい姿に甦った奉納刀を、皆様にお披露目できる日が今から待ち遠しいです。
奉納刀に刻まれている銘によりますと、この刀は今から約180年前、弘化2年(1845年)に刀匠・天龍子藤原正隆の手によって作られたものです。天龍子藤原正隆は、大阪新々刀を代表する鍛冶師「尾崎助隆」の孫として大阪に生まれ、その後「天龍子」と称し、長門守を授かって京都に移住しました。彼は、江戸時代後期の有名な刀匠であり、公家の千種有功卿の相手鍛冶を務めたことでも知られています。
本来の美しい姿を取り戻した奉納刀を、次世代の子供たちに引き継ぐため、最後まで精一杯努めてまいります。引き続き、ご支援と応援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
▼詳細・ご支援はこちらから
https://readyfor.jp/projects/goryojinja
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第一目標金額:300万円
支援募集期間:2024/9/24(火)9:00〜2024/10/31(木)23:00
奉納刀
刀剣画報さまに掲載いただきました
奉納刀修復奉告祭
亍時弘化二年巳二月造之(1845年)
尾﨑長門昇嫡孫天龍子藤原正隆
全長 約165cm