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【2024龍神巡礼・槌ノ戸の龍①當願暮當縁起】
遅ればせながら明けましておめでとうございます!
豊玉姫命ファンの私にとってワクワクの止まらない辰年がやってまいりました
大好きな大槌島・小槌島の間の海域は「槌ノ戸瀬戸」と呼ばれ、金の鯛が捕れる好漁場であり、龍宮城があり、豊玉姫命の故郷であると言われています
大槌島・小槌島は無人島なのですが、それぞれ龍王宮(りゅうごんさん・リンゴンさん)がお祀りされ、まさに瀬戸内の龍のゲートとなっています
小槌島の龍王宮「小槌神社」は、志度寺縁起の「当願暮当の伝説」に登場する当願龍王を水神としてお祀りされたものだということから、まずは志度の長行に行ってまいりました
以下、さぬき市による来歴
『延暦(約千二百年前)の昔、この長行に当願と暮当という仲の良い猟師がいた。ある日志度寺の修築法要が営まれ、暮当は狩に出たが当願は志度寺に参拝した。法席にいながら当願は「暮当は大きい獲物を捕らえただろう」と殺生心を起した。忽ち当願は口がきけず、立つことが出来なくなった。儀式に参列しながらも狩のことを思ったがため、気を失ってしまい、下半身が蛇となってしまった。心配して迎えにきた暮当は、当願の下半身が蛇となっているのを見て驚いた。当願を背負って帰る途中「体が熱いので池に入れてくれ」というので、仕方なく幸田の池に入れた。この時当願は片眼をくり抜き「この目玉を壺の中に入れておくと汲めどもつきぬ酒ができる」と教えた。暮当は言う通りにして売ると家は繁昌した。当願の体は次第に大きくなり幸田池から満濃池に、その後大槌、小槌の海に入って竜神になったという。里人はゆかりあるここに二人を大明神として祀った。
干ばつの時に神酒を供えて雨乞いする風習が今に残っている。』
暮当の嫁が酒瓶の目玉をお偉いさんに渡してしまい、もう片方の眼も取ってくるよう命令される等、元々の志度寺「當願暮當之縁起」原文には無いエピソードも発展して伝わっているそうですが、人類の不幸の始まりは我欲からくる兄弟揉めであり、エゴの罪と罰を考えさせられるこの物語はお能「当願暮頭」としても語り継がれています
八十八ヶ所札所、長尾寺と志度寺の間の道路沿いに御座います
お遍路さんの休憩所もあります
当願・暮当の物語
遍路道の案内看板
案内看板の南に昔からの遍路道が
お接待のために植えられたのか、大きな枇杷と柑橘の木がたくさんの実をつけていました
拝殿
狛犬くん
お墓のように見える石塔
『当願屋敷為法界??建之』元禄時代に建立
ここは兄弟の居住地、もしくは当願の屋敷跡といわており、当願竜王と暮当山神がお祀りされています
長行の人達が槌ノ戸に酒樽を流し、樽が沈むと必ず雨が降ったという霊験への信仰からお堂が建立されたようです
(参考「志度町史」)
拝殿裏に祠が御座います
当願暮当は猟師ということですが、周りは里山、この祠も小さなお山の斜面にお祀りされており、ハゼなどの木の実がたくさんなっていました
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