保安4年(1123)の開創と伝える。福島・宮城・岩手の3県にまたがり、奥州の歴史と文化を知るらえで貴重な寺もある。また松島・三隆・平泉などの観光地の近くに多くの札所があるのも特徴。全札所巡拝は仙合市を起点にして3泊4日。
1番紹楽寺は高館山の山麓にあるが、山の中腹に建つ那智神社(名取の老女・旭によって勧請された、奥州三十三観音霊場の発祥の地)へも参詣したい。2番秀麓斎は坂上田村麻呂が東征の途次に戦勝祈願を込めて三井寺観音を勧請したのに創まる寺で、後に伊達尚宗が保護し、本堂には本尊の聖観音とともに伊達氏寄進の1000体の地蔵菩薩が奉安されている。
4番斗蔵寺は大同2年(807) 弘法大師の開山と伝え、坂上田村麻呂が建立したという観音堂は斗蔵山(海抜238メートル)の山頂にある。5番名取千手観音堂は佐藤家の邸内にある。6番瑞蔵寺は門前の三聖堂が札所で、堂内には恵心僧都作という聖観音を中心に、左に達磨大師、右に菅原道真像が安置されている。
10番興福寺は大同2年(807) 坂上田村麻呂によって創建された古寺で、地元では「大嶽の観音さん」と呼び親しまれている。現存の本尊は宝永7年(1710)伊達綱宗の寄進によるものと伝える。11番天王寺は聖徳太子が四天王寺を創建したことに関わる古寺で、太子作と伝える毘沙門天像や、恵心僧都作と伝える聖観音像がある。13番大聖寺は弘法大師作の白檀の聖観音像を祀り、後に平泉の藤原秀衡が再興したと伝え、観音堂に秀衡の念持仏・聖観音(秘仏) が奉安されている。
14番大慈寺の本尊聖観音は運慶作と伝える。境内には西行法師が諸国行脚中に当寺に立ち寄って詠んだという「頼もしや大慈の法の誓には玉のうてなに花の白雲」の歌碑が建てられている。15番華足寺は馬頭観音の札所で、馬を初めとする動物加護の寺で知られる。
25番黒石寺は天平2年(730) 行基普薩の開山と伝え、当初は薬師寺と称した古刹である。慈覚大師が中興して黒石寺と改称され、盛時は伽藍48宇、子院18坊を数えた。旧正月7・8日の黒石寺蘇民将来祭は裸祭として知られ、天下の奇祭といわれる。
33番天台寺も行基菩薩が開山し、後に慈覚大師が巡錫して諸仏を刻んで再興したと伝える名利。仁王門には運慶作という仁王像が安置され、本堂には行基菩薩が山中の桂の大木で刻んだと伝える聖観音像が奉安されている。昭和51年(1976)に今春聴師、同62年に瀬戸内寂聴師が住職となって話題をよんだ。
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奥州三十三観音霊場
観音
専用御朱印
465人
概要
引用:巡拝事典
基本情報
札所数 | 札所数:36 (札所:33 その他:3) |
かかる時間 | 3泊4日 |
開創年 | 1123年 |
開創者 | 旭 |
事務局 | 奥州札所連合会事務所 |
連絡先 | 秀麓斎 022-384-7270 |
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