細田神社のお参りの記録(1回目)
東京都京成高砂駅

東京都葛飾区に鎮座し、地域住民から親しまれる神社です。その歴史は古く、元禄年間（1688年-1704年）頃に創建されたとされています。

当地域は、律令時代には下総国葛飾郡に属し、平安時代末期には秩父平氏の流れを汲む葛西氏がこの地に関わっていたことが知られています。葛西氏は源頼朝の信任を得て、奥州で栄華を極めた一族です。

地域の変遷と神社の役割
時代が下ると、当地域は曲金新田と呼ばれ、その後細田村と改名されました。元和8年（1622年）の検地帳には、細田村が茄子の特産地であり、養鶏も盛んに行われていたことが記されています。一説には、慶長年間に紀州から細田氏がこの地を開墾したとも伝えられています。

細田稲荷神社は、こうした地域の歴史と深く結びついており、村民の鎮守として信仰されてきました。安政の大地震で倒壊した石造鳥居は、その歴史を物語る貴重な文化財として、葛飾区登録有形民俗文化財に指定されています。

キャベツ栽培の発祥の地
明治時代には、当地域の篤農家、中野藤助氏がキャベツの品種改良を行い、「中野甘藍」と名付けました。この「中野甘藍」は、日本各地にキャベツ栽培を広める礎を築き、神社境内にはその功績を記念する銘板が設置されています。