源長寺のお参りの記録(1回目)
東京都千住大橋駅

東京都足立区に位置する源長寺は、浄土宗に属する寺院で、その正式名称は「稲荷山勝林院源長寺」といいます。1610年に開創されたこの寺院は、開拓者である石出掃部亮吉胤によって建立され、郡代である伊奈備前守忠次を開基として迎え入れました。忠次の法名にちなんで「源長寺」と名付けられ、寺院の歴史がスタートしました。
源長寺には多くの文化財が所蔵されており、特に石出掃部亮吉胤の墓は区指定の記念物として重要な位置を占めています。

●源長寺の文化的背景

源長寺は、元々稲荷の社地であった場所に建立されました。また、江戸時代には寺子屋が設立され、教育活動も行われていました。草創期の師匠、多坂梅里翁の筆子塚や、落語家三遊亭円朝にまつわるエピソードも源長寺の歴史に色を添えています。円朝は、自身の声を取り戻すために心静法尼の法力を仰ぎ、その感謝の気持ちを込めて石灯籠を寄進したと言われています。

●周辺の源長寺との関係

興味深いことに、同じ名称を持つ源長寺が埼玉県川口市にも存在しています。こちらも伊奈忠次にゆかりのある寺院ですが、東京の源長寺とは別の歴史を持っています。