おんざんじ|高野山真言宗|母養山(ぼようざん)
恩山寺の編集履歴
ふりがな
おんざんじ
ご由緒
小松島市郊外の小高い山の樹林が心地よい、県指定の風致地区にある。縁起をたどると、創建は聖武天皇(在位724〜49)の勅願により、行基菩薩が草創して、当時は「大日山福生院密厳寺」と号した。本尊には行基菩薩が薬師如来像を彫造して安置し、災厄悪疫を救う女人禁制の道場であった。十九番霊場に向かって下る「花折り坂」という坂から上には、女性が入ることは許されていなかったのである。延暦年間(782〜806)になって、弘法大師がこの寺で修行をしていたころという。大師の生母・玉依御前が讃岐の善通寺から訪ねてきた。だが、寺は女人禁制、大師は山門近くの瀧にうたれて7日間の秘法を修し、女人解禁の祈願を成就して母君を迎えることができた。
やがて母君は剃髪をして、その髪を奉納されたので、大師は山号寺名を「母養山恩山寺」と改め、自像を彫造して安置され「我が願いは末世薄福の衆生の難厄を除かん」と誓われた。弘仁5年(814)ころのことと伝えられる。
寺は「天正の兵火」で焼失しているが、江戸時代になって阿波藩主の庇護をうけて繁栄し、現在の本堂や大師堂は文化、文政年間(1804〜30)ころに建立された由緒ある建造物である。境内には玉依御前を祀る小堂があり、母君に孝養をつくして、大師が植樹した「びらんじゅ」は、県の天然記念物にもなっている。母君を慕いつくした大師のこころが、いまも宿っているような寺である。
ご祭神/ご本尊
薬師如来
アクセス
徳島バス 立江線「恩山寺前」下車 (0.9km)
17【井戸寺】より
(自家用車)約1時間 約14km
(徒歩)約4時間20分 約19km
19【立江寺】より
(自家用車)約15分 約5km
(徒歩)約1時間 約4km
参拝時間
7:00~17:00
駐車場
普通20台 マイクロ5台 大型4台(無料)
御朱印
あり
トイレ
境内入口手前左側
山号
母養山(ぼようざん)
院号
宝樹院(ほうじゅいん)
創立
天平年間(729〜749)
創始者/開山・開基
行基菩薩
巡礼
四国八十八箇所第18番
行事
毎月1日、12日、20日 護摩祈祷
己巳の日(つちのとみのひ) 奥之院金磯弁財天縁日(この日に参拝すれば財福が備わるとされます)
文化財
恩山寺ビランジュ(県指定天然記念物)
阿波遍路道 恩山寺道、阿波遍路道 立江寺道(国の史跡)