仏様への

供華

昨日の夕方に門を閉めに出ましたら
門前の蓮鉢に一輪の椿が浮かべてあ
りました。
私も自坊に咲く花を境内の水盤など
へ浮かべますが、この花は歓喜院に
は咲きません。
きっとお参りの方が山内に咲く花を
浮かべてくださったのでしょう。

少し降り出した雨に打たれながら漂う
花姿が美しく、余白の大切さを感じま
す。

門を閉めてから境内の手水や堂前の
香炉の火を確認しにまいりましたら、
そちらにも椿が置いてあります。
ああ、これは仏様にお供えになされた
のだと確信いたしました。

日中に自坊内にて作務をしておると、
唱え込まれた心経が聴こえてきました。
この日は、ご遠方からお参りの方も多
かったようで、信心の厚い方がお供え
してくださったのだと思います。

合掌九拝